淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

願い

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休耕田の横の細い道をさかのぼって行くと

福寿草の群落があります。

花が終わってしまうと雑草だらけの斜面に

なってしまい、まさかここにたくさんの

福寿草が咲くとは普段は気づかないと場所

です。早春のほんのいっときだけここに

黄色い花が咲き乱れるのです。

2、3年前から近くの休耕田には太陽光パネル

が並ぶようになりました。久しぶりに行って

みたらまたパネルが増えていました。

その横で、黄色い花びらを精一杯開いて今年も

福寿草が咲いていました。点々と開く小さな

パラボラアンテナは、太陽の位置に呼応して

います。

福寿草は人間より先に知っていたのです。

この場所が、太陽エネルギーの宝庫である

ことを。

太陽光パネル福寿草の群落を奪わないことを

心から願ってやみません。

雉鳴く

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なんとなく身体に受ける日差しが強くなった

ように感じながらの散歩をしていると

ケーンケーン!」と鋭い鳴き声が聞こえ

てきました。

今年初めて聞くキジの鳴き声です。

冬の間はどこに隠れているのか全く気配が

ないキジですが、この辺りでは春になると

盛んに休耕田でキジが鳴くのを聞くことが

出来ます。

キジは日本の国鳥に指定されているそうですが

私はここに引越して来るまで鳴き声を聞いた

ことがありませんでした。

昔話の桃太郎にも登場するくらい古くは身近な

野鳥だったのでしょうが、飛ぶのが苦手な鳥な

ため草むらが豊かな場所でないと生息出来ない

ようです。

これからの散歩のお供は、双眼鏡です。

今回はキジの姿を拝むことはかないませんで

したが、木々の葉が茂る前の今の時期は、鳥達

が春の兆しを敏感に感じとって活発に活動する

様子をこれがあれば見ることが出来ます。

つい先日、雪が積もって春は遠のいてしまった

のかなぁ~とちょっと落胆していたのでキジの

鳴き声は、春はゆっくりではあるけれど確実に

近づいていると知らせてくれた嬉しい出来事

でした。

*キジには地震予知能力があると科学的に証明されて

 いるようで、その夜本当に地震があったのにはびっくり

 しました。

お雛様

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以前、ひな人形が犬に化けてしまった

話を書きましたが、小さなひな人形は

持っています。

陶器製で10㎝弱のとても軽いものです。

40年位前、家族で奈良の吉野に旅行した

時に親が、お土産屋に買ったものです。

いつの間にか買ってあって家に帰ったら

荷物から出てきたという感じでした。

その後は私の本棚の中にずーと飾って

いました。

両親たちはすっかり存在を忘れていたようで

昨年の雛祭りの近づいた頃、居間に飾ると

「何それ?買ったの?」と聞く始末です。

「吉野で買ったんでしょ?」と言うと

「そうだったけ??」すっかり忘れています。

今年、また飾っていると父が尋ねました。

「どこから持ってきたの?」

 「吉野へ旅行した時、買ったんでしょ?」

と答えると「えー、そうだったけ??」

こちらもすっかり忘却の彼方へ消え去った

様子です。

つくづく大きなひな壇飾りのお雛様じゃなくて

良かったなと思います。

負け惜しみに聞こえるかもしれませんが、私は

この小さな万葉風のお雛様を忘れないで今後も

毎年飾っていこうと思っています。

 

tantan10.hatenablog.com

樹氷

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今朝起きたら家の前の公園の木が小さな

樹氷になっていました。

この冬一番の積雪です。

昨夜の間に降った雪が朝の冷え込みで凍って

裸木をみごとな芸術作品に変えてしまいま

した。(蔵王の方には笑われるでしょうが)

毎日雪は薄っすらと積もっては消えてを繰り

返していましたが、まさかこんなにしっかりと

積もるとは思っていなかったのでちょっと

びっくりしました。

今日は建国記念の日で休日の人も多いので

近所の様子も比較的のんびりムードです。

平日にこんなに雪が降ったら早朝から車の雪

下ろしや車庫の前の雪かきでてんやわんや

だったことでしょう。

外に出て踏み締める雪は片栗粉のような

キュッと締まった感触です。この雪でスキーを

したら格好良く粉雪を舞い上げて滑れそう。

(北海道の方には笑われるでしょうが)

人や車が跡をつけてしまう前に近所を一周して

きました。 

晴天なのでこの美しい光景は儚い命でしょう。

たまに積もる雪は同じ雪なのにテンションを

上げてくれます。

儚いということは、罪作りなものです。

おひさま

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このところ毎日雪が舞う天気が続いています。

暖冬と思ったのは、ただ寒さが出遅れていた

だけで、もしかしたらこれからが冬本番?と

思うほど気温が低い日が続いています。

太陽の前に薄い雪雲が横たわっています。

薄日が射しているのに雪は絶え間なく空から

降り注いできます。

普段、晴天の日ならば南向きの私の部屋は

冬でも日中はほとんど暖房は必要ありません。

大きな窓から燦々と遠赤外線が降り注いで

きます。おひさま、様々です。

ところが一度太陽が遮られるとたちまち寒さで

震える部屋になってしまいます。

窓が大きいのも良し悪しで外の冷気が押し寄

せてきて窓ガラスは結露の滝になってしまい

ます。

ニュースで網走に流氷がやってきたと報じて

いました。また各地の雪まつりもこの寒さで

ホッとしている様子が映し出されています。

皆さんニコニコしていて嬉しそうです。

冬は寒い、夏は暑い、春と秋は美しいのが

日本の正常な姿なのでしょう。

点々とガラスに貼りついた水滴越しに見る

おひさまは弱々しく全く眩しくありません。

でも、これで良いのだ、これが良いのだと

思いながら見つめています。

普段は眩し過ぎて今しかこれも出来ないこと

なのですから。

年輪

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久しぶりに雑木林に行ってみたところ所々

木が切られた跡がありました。

春に向けて枯れたり折れたりした木々を

整備したようでした。

まだ切り口が生々しいものが1つありました

ので年輪を数えてみたところ、この木は樹齢

30年くらいの木だったようです。

切り株を見た限りでは元気そうな木だった

ように見えましたが、なぜ切られてしまった

のか?ちょっと気になっています。

でも、根が残されているのでまた春になれば

脇からひこばえが出て復活が期待出来ます。

その点では一安心です。

木には必ず年輪が出来るものだと思っていたら

熱帯雨林のような気温差や雨量差がない地域

では出来ない場合もあるそうです。

人間の一生も喜怒哀楽色々あってこそ人生は

味わい深くなるのかもしれません。

もし、楽しいことばかりの毎日を送ったとした

ら、のっぺりとした面白くない人生になって

しまうのでしょう。

大変なことが続くとすぐ逃げたくなってしまう

私ですが、これからは「今は年輪を刻んでいる

時だ!」と思ってもう少し頑張ろうと思うので

した。

今日の空20

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夕方になるとターナーの絵のような雲が現れ

ます。オレンジ色の雲は、風景をちょっと

映画のスクリーンのような色に見せてくれ

ます。

昨晩は以前から見たいと思っていた映画

マダム・イン・ニューヨーク」を観ました。

噂通り良い映画でした。思っていたより

長い映画でしたが、それを感じさせない内容

です。

なかでもマダムに対する娘の態度が自分も母に

対してこんなことをしているのではないか⁈

と反省させられる場面が多くてドキッとしま

した。それと対照的に何かと助けてくれる

姪っ子さんの優しさが心にグッときます。

近すぎるゆえに傷つけてしまう親子の関係の

難しさ、それをお説教臭くなく上手に表現

していると感じました。

また、マダムが、毎日纏っている民族衣装の

サリーもすごく素敵です。サリーは解くと1枚

の長い布になるそうですが、色々な素材や色の

サリーが登場するのでそれを見るのも楽しか

ったです。

インド映画は初めて観ましたが、この映画は

程々に音楽や踊りが入って初心者が観る映画と

しても良かったかな?と思います。

ただ、残念なことにマダムを演じた女優さんが

2018年に亡くなってしまったようですごく残念

です。

マダム・イン・ニューヨーク」は無料動画

サービスGYAOで2月16日まで観られますので

よかったらお楽しみください。

京都

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10年程前、丁度桜が咲いている頃、京都に

行きました。

隣りの滋賀県立近代美術館で行われた展覧会

を観に行った時、せっかくなら京都にも寄って

いこうと足を延ばしたのです。

京都には修学旅行や家族旅行で何度か訪れて

いましたが、この時は一人旅でした。

桜の咲く頃の京都はやはり観光客でごった

返していました。京都駅から有名な寺院に行く

バス停は長蛇の列で何台かバスをやり過ごさ

なければバスに乗れない感じでした。

私は、その時は、徒歩か地下鉄で行ける場所に

しか行かなかったので比較的ゆっくり見て回る

ことが出来ましたが、せっかくの京都もこんな

に混雑していては興ざめではないかなぁ~と

思いました。東寺、本願寺などを京都駅から

徒歩でゆっくり見て回り、京都御所は丁度、

春の特別拝観中で入れました。

この京都の旅でちょっと変わり種だったのは

京都の普通の銭湯を体験出来たことでした。

日曜日だけ、7時から朝風呂をやっている

銭湯があるという情報をネットで見つけて

夜行バスで京都に着く朝が丁度、日曜日だった

ので行ってみました。関東の銭湯しか行った

ことがなかったのでお風呂場の真ん中に円形の

浴槽があるのも興味深かく、バス旅の疲れも

取れて大変良かったです。

10年以上前でも大混雑だったのですから外国人

観光客が押し寄せている京都は、今はもっと

混雑が激化しているのでしょう。

久しぶりに厳しい寒の戻りがあり、寒さに震え

ながら暖かい季節になったら混雑していない

所へ旅に出てみたいなぁ~と思っています。

雑木林

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冬の明るい雑木林が好きです。

晴天の日の雑木林は冬でも結構暖かく

裸木の中をゆっくり歩いていても汗ばんで

くるほどです。

この雑木林は、一応公園のように整備されて

いるのですが、めったに人に会うことはあり

ません。

今どきの子供はやはり家でゲームなどをして

遊んでいるのでしょうか?

私は小さな頃から雑木林や竹やぶが遊び場で

した。幸いどこに住んでも近所にそういう

小さな自然が、残された一角があったのです。

藤蔓でターザンごっこをしたり、木に登ったり

結構お転婆な遊びもしましたが、ただ木々の間

をほっつき歩いているのも楽しいものでした。

一度だけ、そういう風にブラブラ歩いていたら

ポッカリ開けた場所に出て、そこに養蜂の巣箱

が10個ほど置かれていたことがありました。

巣箱の周りにはハチがたくさん飛び交っていて

もうハチミツ集めが始まっているようでした。

とっさに、刺されたら大変だと思ってソロソロ

バックして退散したのですが、その後、また

見たいなと思って何度か行ってみたのですが、

どうしてもその場所にたどり着くことが出来ず

その光景を見たのは1回きりでした。

丁度、今ごろの春先のことで今でも時々思い出

しては「あれは夢だったのかな?」と不思議な

気分に浸るのです。 

フユシラズ(花)

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今年も歩道脇にフユシラズの小さな花を

見つけました。

別名カレデュラというそうですが、私が

この花の存在に気付いたのはここに引越して

来てからです。

街中では冬でも色々な園芸植物の花を見る

ことが出来ますが、山里は本当に花がなく

なってしまうので寂しい思いをしていたので

この花を見つけた時は嬉しかったです。

鮮やかなオレンジ色の花は実寸1~2cm

ほどですが、色が目立つので花が開くと

意外と存在感があります。しばらく名前が

わからないままでしたが、フユシラズという

名前を知って益々好きな花になりました。

調べてみるとキンセンカの仲間でヒメキン

センカと呼ぶこともあるようです。確かに

この色はキンセンカの色と同じです。

冬の寒さを吹き飛ばすような名前はどなたが

考えたのでしょうか?

人間も案外、小柄な方は頑張り屋さんだったり

するので植物も同じなのかな?と勝手にこじつ

けて想像しています。

来年は、種まきして庭で楽しんでみようかなぁ

と企んでいます。