愛犬
子供の頃、犬を飼っていました。
私は両親が結婚して最初の子供でしたので
幼い頃は生活に余裕がありませんでした。
その後、ようやく生活が落ち着いた頃
ひな人形を買ってあげると言われました。
両親としたら、雛祭りに人形のない娘を
不憫に思っていたのかもしれません。
でも、私は動かない人形より犬が欲しいと
希望しました。しばらくして父が
フワフワのベージュ色の毛の塊を
連れて帰ってきました。
その日から私の毎日はこの犬を中心に
回っていきました。
冬の晴天の日曜日は大きな川の河川敷に
家族で出かけて犬もリードから放して
自由に走り回らせました。
言葉は通じなくても色々なことを
この犬との関りから学んだ気がします。
我が家に一番活気があった14年間。
今でも両親と話題に上る愛犬は
私たちの中では生きています。