クロタネソウ(実)
春に瑠璃色や白色の花をつけるクロタネソウは
花が終わると夏ごろにカラカラに乾いて
愛らしい姿に変わります。
この丸い果実の中に黒いゴマによく似た
種がたくさん入っています。
昨秋、初めて種を蒔いて瑠璃色の花の美しさ
と果実のユニークな形に魅了されたので今秋は
白色の花も種まきしてみました。
細い針金のような葉を持つクロタネソウですが
案外丈夫で寒いのも平気です。
種の発芽率も良く、今現在鉢の中には幼い苗が
過密状態で生え揃って間引いた方が良いのかと
思ったのですが、途中で枯れてしまう苗も
出て来るかと思い、今はそのままにして来年
寒さの峠を越えたら少し風通しを良くして
あげようと思っています。
クロタネソウは別名ニゲラです。ラテン語の
Niger(黒)が語源です。やはり黒い種が
印象的なのでしょう。
クロタネソウの花が咲く時期はこの地域が
最も気候が穏やかになるころです。
寒くもなく暑くもないこの花の原産地の
地中海周辺の気候のような季節。
乾いた果実はドライフラワーの材料としても
出回っているようです。
軸を持って振るとカサカサカサと中の種が
こすれあって音がします。
寒さに縮こまって過ごす毎日。この果実を
鳴らしてはあの理想的季節の風が吹いてくる
のを心待ちにしている自分に気付くのです。