淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

初詣

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中学生ころまでは家族で揃って元旦は

初詣に行っていました。

朝、おせちとお雑煮を食べてからお昼近くに

出発して帰って来るのは夕方。

都内の結構有名な神社に2時間位かけて

毎年行ってました。

近くに地元の神社があるのになぜワザワザ

遠く混雑している神社に出かけて行ったのか

未だに不明ですが、父の鶴の一声でそう

決まっていました。

電車に2時間近く乗り、神社の境内を1時間以上

歩いてやっと本殿前に到着。巨大なお賽銭箱に

お賽銭を投げ入れて柏手を打つ。そしてまた

駅に戻って電車に2時間近く揺られて帰る。

毎年、最寄り駅に着くともう薄暗くなり始め

ていました。

元旦から苦行のような1日でした。

今でこそだいぶ丸くなった父ですが、若い頃は

私たちには理解しがたい発想で家族を振り回し

ていました。反対すれば手が付けられないほど

怒り出すので大抵のことは家族は黙って従って

いました。元旦から父が怒って暗いお正月に

なるより苦行の方がマシとみんな思っていた

のか反対する家族はいませんでした。

現在、父はすっかり足腰が衰えて初詣自体に

行こうともしません。

近所の小さなお宮に誘ってもちょっとバカに

したようなことを言って行きません。

あんなに毎年熱心に行っていた初詣で父は何を

お願いしていたのでしょうか?

当時聞いても話してくれませんでしたが、

今聞いたら話してくれるでしょうか?

「忘れた」といいそうですが。