天蚕(てんさん)
<一部拡大>実寸7cm位
天蚕(てんさん)をご存じですか?
先日少し寒さが緩んだので久しぶりに山すその
雑木林まで散歩の足を延ばしました。
落葉した木々が続く中、薄緑色に光る実の
ようなものがぶら下がっているのに気がつき
ました。
「あれ?、もしかして・・・」
スマートホンのカメラのズームを最大にして
確認するとやはり天蚕の繭のようでした。
天蚕は野生の蚕(かいこ)の一種できれいな緑色
の繭を作ります。同じ野生の蚕でも茶色い繭の
野蚕(やさん)はたまに見かけるのですが、野生
の天蚕の繭は初めて見ました。
一般的な蚕(かいこ)は幼虫も繭も白っぽい色を
していて桑の葉を食べることはご存じの方も
多いと思いますが、天蚕は幼虫も繭も緑色で
クヌギ、コナラ、カシワなどの雑木林の木々の
葉を食料にしています。
信州の穂高地方では古くから天蚕を人の手で
飼育している伝統があるそうです。大変な手間
をかけて着物を織れる糸まで仕上げていると
聞きました。機会があったら是非訪ねてみたい
場所の1つです。
自分の住んでいる場所の近くにもひっそりと
貴重な生き物が住んでいるのだと気付くことの
出来た嬉しい日でした。