今日の空21
冬と春が押しくら饅頭をする季節が来たよう
です。
日替わりの天候が老体にこたえる季節です。
空を見上げると羽根のような雲が浮かんで
いました。
フーと息を吹きかけたら散り散りになって
しまいそうな薄い雲です。
若い頃は春の気配に敏感に反応して気持ちも
身体も軽々と上昇していました。
老いた今は冬に未練を残し、悪あがきを
続けて不安で足がすくんでしまいます。
不安が不安を呼び寄せ、めまいまでしてくる
始末。暖かな春は嬉しいはずなのに。
羽根のような雲はあっという間に消えて
しまいました。
フーと息を吹きかけたわけでもないのに若さは
あっという間に消えてしまいました。
振り返ってみれば青い春は一瞬の夢のよう
でした。
今、手元には何もない自分が見えるばかり
です。