クチナシ(実)
昨年はクチナシの花が夏にたくさん咲いたので
実も豊作でした。
クチナシの実からは鮮やかな黄色の染料が
取れます。身近なところではご存じの方も
いらっしゃると思いますが、栗きんとんを
黄色く仕上げるのもクチナシの染料です。
花は白色なのに黄色い染料が取れるなんて
不思議だなぁと思います。
寒風に晒され続けた庭の実はだいぶ色あせて
きました。そろそろ収穫しないと今年の花の
邪魔になってしまいます。
この木は、20年位前に同じような実をもらい
受けて種から育てた木です。小さな種が中に
たくさん入っているのです。
クチナシは常緑樹なので本来はもう少し暖かい
地方に適している木です。その頃は関東地方に
住んでいたので頂いた種を蒔いたら案外簡単に
何本も発芽しました。転居に伴って、試しに
北国でも育ててみようと両親が引越してくる時
に連れて来て庭に植えました。
何年も花は咲かず、木の丈だけが伸びるばかり
でした。やっぱりダメなのかな?と思っていま
したが、5年位前からポツポツと花がつくよう
になり、昨年は甘い香りを漂わせてたくさんの
花が咲きました。
20年近くの歳月をかけて木が寒さに適応したの
か?それとも地球温暖化の影響で北国の気候が
クチナシに適した温度に変化したのかわかりま
せんが、嬉しい反面ちょっと複雑な心境でこの
実りを見つめているのです。