イロハカエデ(落葉)
今年は紅葉した葉の持ちが悪いようで色付いた
葉がたちまち散り始めました。
イロハカエデの並木道は、春に芽吹いてから秋
に散るまでは葉が密集しているため、木の下は
薄暗い空間です。そのため地表は、フワフワの
緑のコケに覆われています。散ったイロハカエ
デの葉は、この緑のシートの上に一枚また一枚
と舞い降りてきます。前に進もうとすると目の
前にこの美しい織物のような光景が広がってい
るため踏むのをためらってしまうほどです。
なるべく端を歩いて模様を壊さないように気を
遣って通り抜けます。
春、サクラの花びらが散り敷いている光景も美
しいものですが、カエデの散り敷いているのも
それに劣らず美しいものだなぁと思いました。
街中では、落ち葉が濡れて道路に散り敷いてい
ると車がスリップして危険だということで街路
樹は、年々短く切られています。田んぼのあぜ
道でさえ最近はアスファルトで舗装されている
ところが多いです。
土の道を歩けることは、幸運なことなのだ、と
自分自身に言い聞かせています。