淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

冬バラ(花)

f:id:tantan_10:20201126143947j:plain

日に日に寒くなってきましたが、庭のバラが

1輪だけほころんできました。

淡いサーモンピンクの花は冷たい風に吹かれ

て薄紙のように透けています。

こんなに寒くなったのになぜ今更花を開こうと

するのでしょう。

空には絶えず黒い雲が浮かんでいて日が射して

いたと思うとすぐにまた翳ってしまいます。

バラの専門家は、冬はバラにとって大切な季節

だと言います。余分な枝を剪定し、肥料を与え

病害虫の駆除をしてバラを十分に休ませなけれ

ばならないと言います。冬に蕾を持った場合は

早めに切り取ってバラの体力を消耗しないよう

にしないといけないのです。

我が家では、基本バラは父が好んで植えている

ので父の好きなように任せています。ところが

父は剪定が一番苦手なのです。どんな植物でも

「いたましい」と言ってなかなか切ることが出

来ないのです。「いたましい」というのは父の

故郷の方言で可哀想、勿体ない、未練があるな

どのニュアンスがごちゃ混ぜになった気持ちを

表す言葉です。標準語の痛ましいとはちょっと

違う意味らしいです。

年々バラは弱っているように見えます。近いう

ちに枯れてしまうかもしれません。それでも父

が好きなようにするしかないと思っています。