モウソウチク
青空の下でユラユラと左右に大きく揺れている
大きなタケはなんとも気持ち良さそうです。
ここだけ切り取ると毎日雪が降る日々がウソの
よう。下から上まで真っ直ぐに伸びたタケたち
は陽が当たり始めるとサッサと雪を払い落とし
若緑色の葉を風になびかせています。
竹林の横は日当たりの良い斜面になっていて何
かがカソコソ動く音がすると思って見ると雄の
キジが歩いています。私が気付くと同時に向こ
うも私に気付いて大急ぎで斜面を登り、藪の中
に消えて行きました。動かずジッとしていれば
目の悪い私には気付かれなかったはずなのに。
私の住む地域でよく見るタケは、孟宗竹がほと
んどです。昔は、農業の道具や建材などに利用
するため農家の周囲に植えていたのでしょうが
今はほとんど使われず放置され、荒れ果ててい
ます。本来なら適度に切られ、間隔を空けて生
えているはずのタケたちは、今は過密状態にな
ってギュウギュウ詰めです。
子供の頃は近所の竹林でよく遊んでいました。
密集した竹の下は少しくらい雨が降っても葉が
屋根の代わりをして濡れずに遊べるのです。
薄暗い竹林の中はお籠り感があってテントの中
にいるような雰囲気でした。
あのキジも夜は、竹林で眠るのかも。
サラサラと鳴る葉音を聞きながら。