スギ(実)
このところ雑木林の中を歩くと落葉に混ざって
スギの実が落ちているのが目立ちます。
スギの実は、先日記事にしたマツボックリと
同じように正式には球果と呼ばれます。
球果は種を格納していて種子の散布を風に頼
っている植物が作る器官です。
スギの球果は、もう種を飛ばし終わって役目を
終えたために落ちているのだと思われます。
茶色く乾いたスギの枝と一緒にいくつもいくも
足元で見つけることが出来ます。
両親たちが子供の頃は、田舎の多くの家でまだ
カマドを使ってご飯を炊いていたそうです。
カマドで火を点ける時には、このよく乾いたス
ギの葉や球果が、焚き付けに大変便利だったの
で親たちは、子供によく集めてくるように命じ
たそうです。
雑木林は、肥料も燃料も時にはキノコなどの食
料も提供してくれる多彩な場所でした。
考えてみると、かなり昔に私たちの先祖はすで
にエコナ生活を完成させていたのです。
いつの間にか私たちはリサイクルの難しい物に
囲まれた生活をしています。私たちが進化と
思っている今の社会は、案外、退化した社会な
のかもしれません。