アオキ(実)
雑木林のそこかしこでアオキの実が赤く色付き
始めました。
今はまだ落葉樹の葉が出ていない明るい雑木林
もあと1ヵ月もすれは木々の葉で覆われて薄暗
い場所に変わってしまいます。アオキは、そん
な薄暗い環境を逆手にとってたくましく生きて
いる常緑低木です。
アオキは、丈夫なため公園などの植え込みにも
よく利用されていますが、外国でも人気があり
特に、葉が斑入り模様のものは珍重されていま
す。雑木林の中にもたまに葉に黄色い斑点模様
が入ったものや実の形が四角ばっている変種を
見かけることがあります。
雑木林の木々が芽吹き、林が昼間でも薄暗くな
った頃、アオキは花をつけ始めます。本来なら
日当たりが良い時期に花をつけた方が有利なよ
うに思えますが、競争相手の少ない冬の間に実
をつけ、鳥たちに散布してもらい、春から秋ま
ではゆっくりと実を充実させる道を選んだよう
です。
幹も細く他の樹木のように木材として活用する
ことが出来ないアオキですが、生き残るという
生命として究極の目的のために知恵を絞った姿
は、私をいつも感心させるのです。