シダレザクラ(花)
月が替わり、両親のかかりつけ医に行くと駐車
場が、混んでいていつもと様子が、違っていま
した。クリニックという名称の割に、建物が、
大きく、最近は流行っていない様子が、ありあ
りとわかり、いつもガラーンとしている病院。
今回は、薬だけではなく診察も受けるというの
で私は隣のスーパーで買い物をして入り口で待
ち合わせていると父の表情が明らかに険しくな
っており、怪訝に思っていると、とうとうその
病院が破綻してしまったとのこと。小心者の父
は、早く帰りたい!と焦っていますが、薬局が
激しく混雑していて薬の順番がなかなか回って
来ないことに苛立っています。
正確には、病院は、別の法人が引き継ぐようで
す。従って、私たち患者には特に支障はないは
ずですが、父は、かなり動揺しています。良く
ないことが起きた場所にいると、自分にも良く
ないことが伝染すると信じているのです。
病院が破綻するなんて都会ではよっぽどのこと
でしょうが、人口が減っている地方では、これ
から益々増えるんだろうなぁと私は父と反対に
冷めた目でとらえています。
駐車場の入り口で咲き誇っている、満開のシダ
レザクラが、場違いなほど物悲しく目に焼き付
いた日でした。