山笑う
俳句の春の季語に「山笑う」という言葉がある
そうです。
家の周囲の山々がようやく色付いてきて写真の
ような風景になると、このような風景のことを
いうのかなと思いながらいつも眺めています。
静まり返った冬の山は、「山眠る」。
青々とした夏の山は、「山滴る」。
鮮やかな秋の山は、「山粧う」。
日本語の豊かさを実感するのは、このような言
葉を知る時です。
この辺りでは、折角降った雨の水も毎日の強い
風であっという間に吹き飛ばされてしまってい
ます。この風は、どうして毎日吹くのだろう?
と不思議に思うほど吹き続けています。
山の麓の田んぼには水が張られ始め、どこから
現れるのか一斉にカエルの賑やかな声が聞こえ
始めています。ようやくホッと一息つける季節
を「笑う」という言葉で表現するセンスは素敵
だなぁと思います。
コロナウィルスのことだけでなく、色々な面で
閉塞感に包まれているとついついトゲトゲしい
感情になってしまいます。いつも親たちが優先
で思い通りにならない時でも面白くないからこ
そ笑ってみる。笑っていると心が軽くなってく
るのはなぜなんでしょう。