スギナ
日中どんなに暑くなろうと、明け方はグッと
冷え込むためあぜ道の草はしっとりと濡れて
います。
道の脇には自然と出来た小高い丘がいくつも
あって朝日が当たってキラキラと輝いて見え
ます。近づいてみるとそこは一面スギナに覆
われているのです。
ミニチュアの竹林のようなスギナの群落は、
茎の節々に小さな水滴を載せて立ち並んでい
ます。
ようやく、山の端から顔をのぞかせた太陽の
光が、丘のスギナを照らし始めると水滴は光
を受けてビーズかスパンコールのように反射
して光ります。毎年見る光景ですが、その美
しさにしばし見とれてしまいます。
冷え込んだ朝は、寝床で明るくなり始めたの
を感じても、今日は散歩はパスしようと思っ
てしまいます。 温かい布団の中でもう少しゆ
っくりしていたいと思う誘惑は、強敵です。
なんとか寝惚けまなこで外に出ると、外の冷
気で一気に目が覚め、田んぼに下りて行くと
飛び込んでくるのがこの美しい光景です。
やっぱり早起きして良かった!と思うのは
こんな時です。