オカトラノオ(花)
オカトラノオも最近すっかり数を減らして
いる野草です。
本来なら、群生して花の穂先を同じ方向へ揃
えて風になびいている姿が涼しげなのですが
今はせいぜい2,3輪がかたまって所々で見
かけるだけです。
私の住む地域は、標高100mくらいの山を造
成した新興住宅地です。元は、雑木林が広が
っていた場所だと思われますが、ある大資本
が大規模に開発して家をたくさん建てて売り
出したのです。大きな街になる計画でしたが
バブルがはじけて結局、その大きな資本は地
元の不動産会社にこの場所を売り払って撤退
していきました。
中途半端に開発された場所は、駅から遠いの
にバスの便も少なく、大人になった子供たち
は戻って来ず、老人ばかりの街になってしま
いました。
一度出来た街を維持しようと行政は、躍起と
なって草刈りに訪れます。先日もホタルブク
ロが、花の盛りに見事に刈り取られてしまい
ました。
毎年刈られることによって野草は、減ってい
きます。冬に刈るならまだしも夏のこれから
種をつける時期に刈られてはどうしようもあ
りません。
この辺りで、オカトラノオの姿を見られなく
なる日もそう遠くない気がします。