キキョウ(白花)
白いキキョウの花は涼しげですが、どこか寂
しげでもあります。
秋の七草に数えられるキキョウは、少し前か
らポツポツと咲いていました。現在、私達が
見るキキョウの花は、ほとんど園芸品種だそ
うです。そのため、秋が来る前から咲くよう
に改良されているのです。自生のキキョウが
どんな花なのか見てみたいですが、多分もっ
と小さいのだろうなぁと想像しています。山
の高原のスキー場のような所へ行くと見られ
るそうですが、そのような機会がいつか来る
といいなぁ。
キキョウの花は、自家受粉を避けるため花が
開くと雄しべが先に成熟して花粉を出し始め
ます。花粉は、訪れた虫たちによって他のキ
キョウの雌しべに運ばれます。雄しべの花粉
が出し終わった頃、雌しべが開くことによっ
て他の花の花粉を受け取ることが出来る仕組
みです。植物にもかかわらず、巧みに考えら
れた生き残り戦略です。
キキョウは、宿根草ですが、種からも増やす
ことが出来ます。種は、黒い芥子粒のようで
1つの花からかなりの数の種が取れます。
環境さえ整えば絶滅危惧種になるはずはない
のですが、キキョウを手の届かない場所に追
やっているのは私達なのです。