マンリョウ(花)
8月も終わりに近づくとマンリョウの花が咲
き始めます。
たくさん茂った光沢のある葉の間から伸びた
花枝は細かく枝分かれしてその先に小さな白
い花をたくさんつけます。花は下向きに咲き
手でかき分けなければならないほど目立ちま
せんが、虫たちは確実に探し出して受粉の手
伝いをしてくれます。
マンリョウが重宝がられるのは年末からお正
月の頃です。新暦の1月は、冬の真ん中で、
ようやく冬至も過ぎたばかりです。人工的に
作られた花以外は存在しない季節に赤い実が
なる植物は寿ぎに欠かせない存在です。
夏の終わりに静かに冬の出番に備えている植
物は、他にもたくさんあります。センリョウ
描いて循環しているということを教えてくれ
るのはこのような一見地味な植物です。
生き物の輪、昆虫の輪、鳥の輪、そして植物
の輪。いくつもの輪が重なり合って地球は保
たれているのだなぁと思います。