サンショウ(実)
サンショウは、葉や実に爽やかな香りを持つ
落葉低木です。
見た目からは想像出来ませんが、ミカン科の
植物でアゲハチョウの仲間が盛んに卵を産み
付けに来るのはその証拠です。
春、芽吹いたばかりの若葉は木の芽と呼ばれ
煮物やお吸い物に添えられます。タケノコと
の相性が良いことから両者は出会い物と呼ば
れ、春の到来を喜ぶ組み合わせです。
サンショウの実は、若いうちから利用可能で
6月頃の青い実は、醤油と一緒に煮詰めて佃
煮にして楽しむことが出来ます。秋に熟して
赤くなった外皮は、粉山椒としてウナギの蒲
焼にふって食べるのに利用され、中の黒い種
は七味唐辛子の一味として参加しています。
庭のある家に住むといつの間にか植えてもい
ないのにサンショウが毎回生えてきます。鳥
たちの落とし物が春になると芽吹くのです。
小さな苗でも少し葉に触れればちゃんとあの
爽やかな芳香が手に残ります。
ピカピカ光る黒い実を見ながら君は働き者だ
ねーとつくづく思うのです。