ハギ(実)
晩夏から初秋にかけてたくさんの花をつけて
いたハギが、小さな黒い実をつけて揺れてい
ます。
たくさんあった葉もほとんど風にもっていか
れ、枝には菱形の種だけが残されています。
公園など整備された所に植えられたハギは、
今の時期になると地面スレスレで剪定されて
さっぱりとした身なりになります。そのため
実をつけた姿を見ることはあまりありません
が、ここのハギは自然のままなので夏に伸び
たままの姿で冬を迎えています。
ハギの種は、しばらくすると自然に地面に落
ちます。枝についている状態では、枝が細過
ぎて小鳥でも止まれませんが、地面に落ちれ
ばスズメやエナガなどが安心してついばむこ
とが出来るようになります。種の多くは、小
鳥たちの冬の貴重な食料となって消えていく
運命にあるのです。
多くを与え、多くを望まないことでハギは、
適度な数の子孫を保っていくのです。
全世界を自分たちだけで支配しようなんて愚
かなことは、これぽっちも考えていません。