ハチの巣
冬になると他の季節には隠れていたものがあ
らわになる時があります。
先日はマツ並木の下を歩いてフッと上を見上
げるとアシナガバチの巣を見つけました。
木々に葉がある時は、葉が重なり合って見え
なくなっていたのでしょうが、葉が全て落ち
てしまったため取り残されてしまったのでし
ょう。
アシナガバチは、比較的おとなしいハチで人
間が刺激しない限り刺すことはないといわれ
ています。畑のガやチョウの幼虫を食料にす
るため、益虫と考える人もいます。
巣はハスの花托のような形をしており、女王
バチは冬眠から覚めるとたった1匹で小さな
巣を作り始めます。生まれた子供は働きバチ
となり、巣は段々大きくなっていきますがス
ズメバチの巣のように巨大化はしません。皮
肉なことに巣は同属のスズメバチに襲われる
ことが多く、しばしば幼虫は彼らの食料とな
ってしまいます。
今年の夏、我が家のベランダの下にもアシナ
ガバチの巣が出来ました。ベランダの下は、
両親が頻繁に出入りするので刺される危険性
があるため仕方なく市販の殺虫剤で駆除しま
した。
どんなに小さな生き物でも自らの手で命を奪
うということは、後味の悪いものです。そん
なことをつらつら思い出した年の瀬でした。