ツララ3
朝まで雪が降っていた空が雲ひとつない快晴
に変わりました。
家の近所を歩いていてあまりの空の青さに顔
を上げると街灯の笠の縁にツララが伸びてい
るのに気づきました。
全長20㎝くらいの透明なスティックは日の光
を透過してキラキラと光っています。
ツララは、寒い日ばかりが続いても出来ませ
ん。降った雪がいったん溶けて雫となった後
再度低温にさらされることを繰り返すことに
よって段々と長く成長していくのです。
街灯の傘の上までは高くて見えませんでした
が、太陽が照ってくると積もった雪はたちま
ち溶けるのでしょう。多分、笠は金属製で熱
を伝えやすいため周囲の気温が瞬時に水分の
形態に影響するのです。
雪が止んで晴れた直後の空気は、澄み切って
とてもきれいです。空気中の塵や埃が雪に吸
着して地面に落ちてしまうからです。無意識
に呼吸していても澄み切った空気をなんとな
く感じます。
キラキラと光るツララは、澄み切った空気の
透明度を表すものさしのようだなぁと思いな
がらしばらく見つめていました。