タチツボスミレ(花)
ついこの間までカサカサの落ち葉しかなかっ
た地面からタチツボスミレの花が顔を出しま
した。
木々が芽吹き始めたばかりの雑木林はまだ明
るい日差しが地面まで届き、落ち葉が保温材
となってポカポカしています。
タチツボスミレは、日本に一番多く生息して
いるスミレです。山野草全般に言えることで
すが、水はけの良い山の斜面に多く分布して
おりハート型の葉の間から花茎を伸ばし山道
のそこかしこで見ることが出来ます。
ミレの仲間は、雪の積もらない地方なら冬で
も楽しめる花ですが、タチツボスミレが咲き
出すのはもう雪が降らない合図です。この花
が陽だまりで群れているようになればやっと
雪の心配から解放されるのです。
私の住む北国も日中はこのところ20度に迫る
勢いですが、朝晩はまだ5度以下になる日も
あります。薄紫色のタチツボスミレは、夜の
山でどんな風に眠るのだろう?と時々思い返
しては夢路に着くのです。