ウグイスカグラ(花)
ウグイスカグラは、写真を撮るのが大変難し
い花です。
釣り竿のように湾曲した枝の先端に花芽がつ
き、風に煽られてユラユラと大きくしなって
落ち着かなためブレてしまうのです。
おまけにこの辺りは晴れたら風が吹くのが当
たり前ですから。
まとまった雨が降ってから次々と草木の芽が
膨らみ始めました。蕾の準備まで出来ていた
ウグイスカグラは、早速小さな漏斗状の花を
開きました。花の上には早々にクモの巣が張
られています。
ウグイスカグラは、山では大抵大きな落葉樹
の下に生えています。落葉樹の葉が展開する
前に花を開き始め、葉も後を追うように出て
きます。花は一斉に咲くわけではなく、4月
~6月にかけて咲き続け、その後上手く受粉
出来た花には小さな赤い実がつきます。
今の時期、暖かい晴天の日が訪れると山々の
谷間からさかんにウグイスの長鳴きが聞こえ
るようになります。ごく稀ですが風もほとん
どなく、谷間の渓流沿いをウグイスのBGMだ
けを聞きながら歩ける日は、一瞬桃源郷とは
このような場所ではないか、と長閑な心地が
するものです。