シャガ(花)
近所の家の前を通りかかるとシャガの花が咲
いていました。
シャガは、アヤメ科の植物でアヤメに良く似
た白地に紫色の模様の入った花をつけます。
大昔に中国から日本に帰化した植物と言われ
ています。自然林で見られることはほとんど
なく、シャガが生えている場所は今は寂れて
いてもかつては、人の手が入った場所である
証拠だと言われています。
シャガは少し日陰の湿った場所を好み、群生
しています。光沢と厚みのある剣のような葉
を持ち、アヤメ科の植物では最も早く花を咲
かせ始めます。シャガ、ジャーマンアイリス
アヤメ、ハナショウブといった順番で咲いて
いく感じです。シャガよりもイチハツという
アヤメ科の花の方が先に咲くとものの本には
書かれていますが、私の周辺ではシャガが一
番早い気がします。
アヤメより随分小さな花で、白地に紫色とい
う配色のせいもあって控えめな印象を受けま
すが、日本にあるシャガは、種が出来ないた
め株分けから増やされた同じ遺伝子を持つク
ローンだと言われています。
今や日本中にたくさんのシャガがあることを
思えば、長い年月廃れず愛されてきた花であ
る証でしょう。