ヤマツツジ(花)
公園や庭園で最も多く目にする植物は、おそ
らくツツジの仲間だと思われます。ほとんど
は野生のツツジから品種改良された派手で大
きな花をつける皆さんお馴染みの花です。
代表で北海道南部から九州の低山でよく見ら
れるものです。ヤマザクラが終わる頃から咲
き始め、日当たりの良い斜面や木漏れ日の当
たる明るい場所に雑木林の中では珍しい朱色
の目立つ花をつけてそこかしこで咲いていま
す。
園芸品種のツツジは色とりどりの花色があり
ますが、ヤマツツジはほとんどが朱色です。
ごく稀に白色の花がありますが、大抵は明る
い黄緑色の葉と朱色の花のコントラストが暗
くなり始めた雑木林の中でハッとするほど目
を引きます。
花の大きさは、ツツジほど大きくはなく丁度
ツツジとサツキの中間くらいの大きさになり
ます。今、街中ではサツキの季節だと思われ
ますが、ヤマツツジは6月いっぱい雑木林の
中で咲き続けています。
巷では、この時期ツツジとサツキの見分け方
がよく話題になりますが、ヤマツツジは、両
者の特徴を併せ持ちつつ万葉の時代から生き
残っている花なのです。