ホオズキ(花)
ホオズキの花が、今年は少し早く咲き出して
います。
何かに似ているなぁと思って眺めていると白
いクリスマスローズの花が、思い浮かびまし
た。全然違う種族ですが、うつむいて咲く花
の形と色が似ているためフッと脳裏によみが
えってきました。
優しい象牙色の花からあの朱色の実に変わる
のはとても不思議ですが、花の何倍にも大き
く膨らむ外側の袋も不思議なもの。あの実を
包んでいる袋は、ガクが膨らんだものです。
花が終わると周囲のガクが、実を包みこんで
くるのです。大事な種を守るろうとした進化
なのでしょうか？
ホオズキの実は、あの袋の中にあります。同
じナス科の食用ナスが、ほとんどが水分で出
来ているのと比べると同じ科とは思えないほ
ど異なった形態をしています。
でも、原点に戻って花の形に注目するとホオ
ズキの花の形は食用ナスの花と形は同じ。ナ
スの花が美しい紫色である点が、異っている
だけです。
進化とは、長い時間をかけて生物が少しでも
より良い方へ向かおうとした証。
例え自分の代が現状維持だとしてもそれはそ
れで大変なことなのだ、とホオズキは示して
いるようで何とも言えない気持ちになりまし
た。
