中秋の明月
今年の夏はほとんど月も星も見ることが出来
ませんでした。
久しぶりに空が晴れたのは中秋の前夜から。
ほぼ真ん丸のお月様は冴え冴えとしていまし
た。
変わって翌日はこの辺りでは年に数回あるか
ないかの快晴。溜まってしまった大物を洗濯
し、布団を干したりの大忙しでしたが少し雲
の出た空を銀色の月が昇って来ると何とも言
えない満足感に浸って見ていました。
母の生まれた日は、旧暦では中秋の名月の日
と重なっていたそうでそれに因んだ名前。
「秋に生まれたから安易に○○子とつけたん
でしょ!」と憎まれ口をたたいた子供時代の
母に向かって祖父は、「中秋節だったからだ
よ」と説明してくれたそうですが、それから
もう何十年も経ち今日は85歳の誕生日。
最近はさっき言ったことも忘れてしまうし、
何事も心ここにあらずといった感じで何かと
いうと皆に迷惑かけるから早く死にたいと言
ってしまう始末。生きたくても病気や事故で
亡くなる人もたくさんいるのになんて罰当た
りなことを言うのだろうと思いますが、自分
も85年の歳月を生きながらえることが出来た
ら、そんな風に思うのかもしれません。
私の態度が至らないからそう思うのかもしれ
ないけど。