シュウメイギク(花)
ピンクのシュウメイギクは、たおやかな印象
を私に与えます。
白花より2週間ほど遅れて咲き始める薄いピ
ンク色の花はもうあまり強くなくなった日差
しの下で真っ直ぐに背筋を伸ばして咲いてい
ます。
シュウメイギクの原種は、八重咲きのピンク
色のものだったと言われています。普通植物
の原種は、一重咲きの地味なものが多く、八
重咲きは品種改良されたものが多いのですが
シュウメイギクは逆だったようです。
キクと名前についても実は、キンポウゲ科の
植物で厳密にはキクではなく古い時代に中国
から帰化したといわれています。そう言われ
て見れば、一重咲きの白は春のニリンソウな
どとそっくり。
早いものは夏の終わりから咲き始め、秋の終
わりまで長きに渡って咲き続けている様子は
この花の生命力の強さを物語っているようで
毎年のことながら感心します。
帰化植物といっても気温が下がりつつある季
節に咲くためか、他の植物と違って爆発的に
増殖することがないため嫌われ者になること
なく親しまれています。何とも不思議な魅力
を持つ花です。
シュウメイギクの花を見ると、また1つ年を
取る日が近いことを感じる今日この頃です。