カナムグラ(雌花)
秋の山の斜面は、多くの草が繁茂して今年1
年の総仕上げに追われています。
カナムグラは、山の至る所に見られるツル性
植物で日本全国どこにでも繁殖しています。
掌を広げたような形の葉とトゲだらけの強靭
なツルを見れば誰でもああ!あれね、とわか
るでしょう。
夏の間、日当たりの良い場所に旺盛に茂った
カナムグラは秋になると花をつけます。花は
雄株と雌株それぞれに咲き、雌花を見るとあ
れ?どこかで見た花に似ているなぁと思いま
す。察しの良い方はお気づきかもしれません
が、以前記事にしたカラハナソウの花穂と大
変良く似ています。カラハナソウの花穂に比
べると半分以下ですが、初めて見た時はカラ
ハナソウの蕾かと思ったほどです。
カナムグラは、アサ科カラハナソウ属の一年
草です。そのためカラハナソウの親戚です。
ただ葉の形が、カラハナソウとは異なりカエ
デのように裂けているためすぐに見分けるこ
とが出来ます。
繁殖力の強さから外来種と思われがちですが
万葉集の中に登場するヤエムグラは、一説に
はカナムグラのことを指していたのではない
か、と言われています。