ツタ(紅葉)
今年は、いつもよりツタが真っ赤に色付くの
が早いような気がします。
いつも散歩の途中で見る壁にからみついたツ
タは、1年中折に触れて眺めていますがやは
り秋が一番美しい。
冬は葉が全て落ちてツルだけだった姿から春
になって新芽が芽吹き、夏は緑色のツヤツヤ
の葉に覆われます。その後、秋になり日に日
に赤味を増して行く様子は、見る度に変化が
あって楽しいものです。
ツタが覆っている壁はツタがなければ味気な
い白いコンクルートの壁ですが、ツタのお蔭
で白いキャンバスに描かれた絵のようにも見
えます。どんなに腕のたつ画家が描いたとし
てもこれ以上の出来にはならないだろう、と
思うような色に毎年完成する不思議。
今年はまだ強い風が吹く日があまりないので
葉はほとんど残っていますが、一度強風が吹
けばあっという間に葉はなくなってしまうこ
とでしょう。あと何回この光景を楽しむこと
が出来るか、壁の前を通る度にツタが描いた
キャンバスを「今日が最後かも」と思いなが
ら眺めるのです。