淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

脳内

複雑にからみあった想念。 事実をゆがめて自分の都合のいいように捉える。 周囲の疲労などお構いなし。 吸血鬼と化して生き続ける。

支配

どんなにもがいても抜け出せない。 地球に生まれたものの宿命。 弱っていることはわかっても それがいつなのかは誰も知らない。

侵入

人はいつも他者を思い通りに動かそうとする。 ズカズカと心の領域を犯す。 種はいつも運まかせ。 鳥に食べられ空を飛ぶ。 風に飛ばされ運ばれる。

忍耐

小さなものほど本当は強い。 暑さ、寒さを受け流す。 活躍できる時をじっと待つ。 虎視眈々と狙ってる。

創作

あっという間に冬。 フェルメールの絵のような青。 雲がない空に雲を描いていく不思議。 大きなキャンバスに果てしない線を描く。

バランス

無数の手のひらで受け止める。 水、光、空気。 半年働いて半年眠る。 自然はいつも吊りあっている。

落日

木立の向こうに光る球体。 今はもうすべてを焼き尽くす力はない。 ほんのりと周囲を温め風にさらわれる。 魂もいつか同じ道を辿る。 すべては風にさらわれる。

困難

雲を破って青空が現れる。 そこを手掛かりに明るさを取り戻せ。 どんなにつらくても。 ほころびは必ずある。 針のようなすきまにクサビを打ち込め。

幸福

生きている限り咲いてみたい。 どんなにささやかな花でも。 他者がとやかく言うことではない。 自分の色で咲けば良い。 自分が好きな色で良い。

キノコ3

ケンカしながらも一緒にいる。 一人は怖い。 一人は淋しい。 ギューギューづめの小春日和。

静寂

冷たく青い海に漂う一粒の真珠。 多くを語ることで存在を主張する者。 沈黙を守ることで存在が際立つ者。 あこがれるのは静かに光を放つ玉。

小宇宙

小さな世界。 たくさんの命が宿っている。 各々の場所に合わせて懸命に生きる。 地位や名誉がなくても生きていける。

のろし

何かの知らせか? ただの偶然かもしれない。 穏やかに晴れた午後。 振り向く者などいない。 粛々と彼方に消えていく。

展覧会

快晴の空の下。 苔の上に並んだ紅葉たち。 風の仕業だろうか? 気持ち良さそうに日光浴。

キノコ2

森の中で自然に生きている。 地味に開いたり閉じたりしながら。 フワフワの落ち葉のベッドだけを望んで。 欲張らない。頑張らない。 たまにお湿りがあれば万々歳。

整列

順番を守り並んでいる。 どこから連れてこられたのか? 潤いという使命を与えられて並んでいる。 選ばれたものたちがただそこにいる。

変化

美しい青をみるみる覆っていく灰色。 人の心と同じように一時も安定することはない。 暗く沈んでも明るくなる時を待つ。 時には切り裂くものが来る。 長く尾をひく飛行物体。

かがやき

恐竜の時代から続いてきた生命力。 鴨の足型の葉。 悪臭を放つ実。 冷え冷えとしてきた暗い空の下。 発光する姿が灯台のように勇気をくれる。

水面

ひとつとして同じ模様のない木の葉たち。 じっと受け止めて続けている暗い沼。 水中から透けて見える木の葉の色。 同じだろうか?違うだろうか?

夕空

レールのない空間を 自由に大きな弧を描いて流れていく。 自由は不安。 自由は勇気。 でも籠から飛び出してみたい。

静観

追いかければ追いかけるほど遠のく。 いつまでも同じではいられない。 季節は移ろい、月日は流れる。 そしていつかは消えてなくなる。

凝視

鈍色の空の下。 横たわる山々。 冷たく湿った霜月の日々。 息をこらして過ぎていくのを待っている。 透明な結晶に生まれ変わるのを。

距離

近づくと見えるもの。 離れると見えてくるもの。 美と醜、明と暗。 表裏一体の真実。

日輪

新しい始まり。 暗闇を押し上げ 温かい塊があっという間に 万物を勇気づけていく。

待機

薄暗い雑木林の中も もうじき明るくなる。 木立の間を北風が走り抜ける頃 太陽はようやく木々の根元を優しく癒す。

昇華

心に浮かぶ雑念のような雲、雲、雲・・・ いつかは消えて昇華していく。

みのり

鳥たちはよく知っている。 一番おいしい実が彼ら彼女らを助けることを。 人間たちは知らない。 どれだけ他者を傷つけているかを。

いろどり。 最後の装い。 大地に帰る準備は万端。

いのち

行ってしまった。 雲に乗って高く高く。 水と共に深く深く。

何処へ

広かった、遠かった。 透明な光がどこまでも、どこかへ。 連れて行ってくれそうな気がした。