淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

喧嘩

ハート型の葉が重なり合う。 貴方の想いと私の想い。 ぶつかり合って傷つけ合う。 近づき過ぎは火傷する。

俯瞰

高い所に登る。 下界を見下ろしてみる。 クヨクヨしていた小さな自分。 ガリバーからみたアリのようだった。

攻防

風に舞い上がる粉雪。 山はまだ冬眠中。 風は山を「起きろ!」と揺さぶる。 冬と春との攻めぎ合い。

花束

外は雪。 深々と降り積もる毎日。 光の変化を敏感に感じとる。 体内時計は春を確実に刻む。

結露

窓にはりついた無数のレンズ。 一つ一つが風景を拡大する。 乱反射する光は水晶玉。 近い未来が映っている。

六花

雪の華。 乾いた木々を真綿のように包み込む。 一つ一つは六角形。 儚い夢を孕んでる。

生命力

散歩の途中。 風に手折られた枝を連れ帰る。 一週間後。 ポップコーンのように弾けた。

巡回

万物が眠る間。 静かに時を刻み続ける月。 夜勤を終えて。 今、雲の布団に包まれて眠る。

忘却

一番暑い頃の痕跡。 一番寒い季節に発見。 飛び立って行ったものは何処。 もうこの世にはない。

季節風

縦横無尽に張り巡らされた電線。 弦楽器のように風が奏でる。 山の向こうの雲は観客。 アンコールの拍手は鳴りやまず。

備蓄

砂漠の国からやって来た。 プラントハンターに連れられて。 心の砂漠ジュパングヘ。 膨らんだ葉は未来のタンク。

見舞い

夜明けの空に浮かぶ星。 金星と木星。 今日の調子はどうですか。 日の出までのランデブー。

双子

仲良く並んだ水仙の芽。 強い絆で結ばれている。 寒気に当たって背を伸ばす。 助け合って春となる。

叫び

吸い込まれそうな広い空。 ここなら何を言っても大丈夫。 深呼吸して言ってみた。 私は私のために生まれてきた!

化石

雑木林の中の切り株。 風雨にさらされ幾年月。 数億万年後。 琥珀になるかは神のみぞ知る。

終業

甍の上を渡っていく雲。 やれやれ今日も一日頑張ったね。 そんな風に声かけあって。 マジックアワーは引き上げていく。

たんぽぽ

田んぼの陽だまり。 取り残されたように揺れている綿毛。 旅立ちはもうすぐ。 春風を待つ落下傘部隊。

おめでとう。 春の花色は黄色から。 力強い拳からあふれる命。 初春の光を浴びて黄金に輝く日も近い。

花芽

乾ききった外皮。 深い眠りについている冬芽。 この奥に命が宿っている。 時限爆弾はすでに作動中。

前進

昨日と今日の空は全く違う。 冬の弱々しい光が今日も去っていく。 太陽は少しずつ地球に接近中。 今日より明日、明日より明後日。

階層

幾重にも重なる雲。 人の気持ちも同じかもしれない。 光が当たる角度によって変わる。 澄み切った青から薄黒い灰色まで。

温室

冬でも温かい環境。 いつでも笑顔を絶やさない友。 北風ばかりじゃくじけてしまう。 時にはポカポカの部屋に会いに行く。

寒椿

雪をかぶっても咲き続ける。 するべきことをただ毎日繰り返す。 冬に咲くという宿命。 受け入れてただ歩み続ける。

越冬

太陽のスポットライト。 耳をすませば春の気配。 幕が上がる前の静かなひととき。 寝支度を始める木々のささやき。

氷穴

凍りついた水面。 水鳥さえも拒む。 太陽はわずかな手掛かりを見逃さない。 点々と散らばった心を溶かす。

快晴

冴えわたる青空。 雲は風に押し流される。 常に新陳代謝を繰り返す。 変わり続けることこそ生き延びること。

梔子

夏には甘い香りの白い花。 冬には黄色い染料となる。 香りと色で心を癒す。 黙しているものこそ重鎮。

氷結

凍りついた池。 太陽の柱が映っている。 遠く離れた今。 復活の時をただひたすらに願う。

福寿

道端に並んだ松かさ。 一枚一枚のすき間に命が宿っていた。 風に乗って子孫繁栄。 今は静かに現役引退。

泡雪

粉砂糖のふりかけ。 積もってはたちまち消える。 心に積もる憂さ。 熱き心で溶かせたら。