クルミ(雄花)
川沿いを歩くと所々にクルミの木があります。
この季節は、長い雄花がたくさんついている
のが目立ちます。
クルミやクリの花は雄花が目立つのであれが
クルミの花だよと言われても意外な感じがし
ます。長い房状の花から丸い実にどうやって
変化するの?と不思議に思います。実は、
クルミは、同じ木に雄花と雌花が少し離れて
咲く仕組みになっています。雌花は、雄花に
比べると目立たないのですが、よく見ると枝
の先端についており、雄花の花粉が受粉すると
段々に膨らんできます。私たちが知っている
あの見慣れた固い殻は実の中の種の部分です。
雄花は、わざと風を受け易いように長い房に
なっています。風で揺れることで花粉が飛び
出し、少し離れた雌花に花粉が届き易くなって
いるのです。
クルミの木が川沿いに多いのは、川に実を落
として流れ着いた先で新しい芽を出し分布を
広げるためと考えられています。
縄文時代から私たちの祖先が命をつなぐため
に食べてきたクルミは、したたかに自然を利用
して生き残ってきたからこそ、私たちも今ここ
にいるのです。