ススキ(花)
山里は、もう秋の気配が漂っています。
宅地として整地された土地が、所々放置され
ている場所ではススキの穂が続々と出始めて
風になびいています。
日中は、まだかなりの暑さですが、早朝は霧
が立ち込めヒンヤリする日もあります。人の
手が入らない場所はすぐに自然の猛威が襲い
かかってきてあっという間に夏草の天下とな
っています。こういう場所に一番最初に侵入
してくるのはススキなどのイネ科やクズなど
のツル性の植物です。お互いが、絡み合う
ことで昆虫や小動物、小鳥の住み家となり新
しい生態系が生まれます。
ススキを美しい景観として保護している場所
では毎年人間が、野焼きを行って地上部をス
スキだけにします。秋の終わりに日差しを受
けて金銀に光る穂は人が作る美しい光景です。
一方、ただの野原ではもっと熾烈な生存競争が
繰り広げられ、負けたモノたちは消滅していき
ます。
人間が、コロナだ、熱中症だ、とてんやわんや
している間でも留まることなく季節の営みが
続いているのを見ると一番の弱虫は人間だな、
っという事が、わかるのです。