クサギ(花)
雑木林の林縁を歩いているとクサギの花が
見られる季節になりました。
クサギは、枝や葉を折ると独特のビタミン
剤のような臭いがするところからついた名
前です。ものによっては悪臭と書かれてい
る場合もありますが、私は香ばしいような
匂いだと思います。
花の近くに行くと花からも香りが漂ってき
ますが、その香りは甘たるい感じでまた別
タイプの香りです。同じ生体なのに器官に
よって別の香りを発するなんて不思議です
が、もしかすると花は虫を呼ぶため、枝葉
は動物から食べられないように、といった
それぞれの役割のために香りを変えている
のかも?と想像しています。
クサギは、秋になると青色の実がなります。
ノブドウも似たような色の実がつく場合があ
りますが、クサギの実は、全部青に少し緑を
混ぜたような色です。そしてこの実を使って
草木染めをすることが出来ます。草木で糸や
布を染める場合、青系の色は、藍を使うのが
基本ですが、クサギは藍以外では、唯一薄い
空色を染めることの出来る貴重な染料なので
す。
紫色の花粉をつけた長い雄しべを見ながら、
です。