イチヤクソウ(花)
1ヶ月ほど前にはユウシュンランが咲いてい
た場所を再び訪れると見慣れない花が、咲い
ていました。
最初に見つけた時は赤味を帯びた茎についた
花はまだ蕾で透明感のある緑色でしたが、毎
日通って観察していると段々と白くなってき
ました。初めて見る植物で色々と調べた結果
どうやらこれはイチヤクソウの花らしいとい
う結論に達しました。
イチヤクソウは、名前の通り薬草で花の時期
の全草を乾燥させたものが全ての病にこれ1
つで対応できる万能薬という意味でこのよう
な名前になったと言われています。本来は、
日本全土で見られた植物ですが、菌類と共生
している植物のため移植栽培が難しいにもか
かわらず、採取されたため絶滅の危機に瀕し
ているそうです。
周囲を見渡すと葉は根元に平べったく開き、
その間から伸びた15㎝くらいの茎に丸いウメ
の花型の花が10個前後ついている株が6株く
らい見つかりましたが、その一角だけで少し
離れるともう見当たりません。
すぐ前は公民館で同じ敷地には花時計なども
作られていますが、昔ながらの雑木林の面影
を残したこの場所は、奇跡のように希少植物
が生きている秘密の花園なのです。