タマリュウ(花)
朝露に濡れた田んぼのあぜ道を歩いている
と、紫色に光るものが見えました。
何だろう?と思って草をかき分けて見ると
庭園などでよくグラウンドカバーに使われ
ているタマリュウの花でした。管理された
公園や庭園で見ることが多い植物でまさか
野生のものに出会えるとは思っておらずビ
ゲ(ジャノヒゲともいう)は時々草むらで
見かけますが、タマリュウの自生もあった
とは。
科ジャノヒゲ属の多年草です。大変丈夫で
常緑なため1年中緑を保ちたい庭園や公園
では重宝がられています。また密集して植
えれば雑草が生えるのを防ぐ効果もあり、
手のかからない芝生代わりに植えている所
も多い植物です。
タマリュウの花は、普通白に近い薄紫色が
多いですが写真の個体は少し濃いめの紫色
で露に濡れていたためアメジストのような
不思議な耀きを放っていました。この花は
夏の花期が過ぎると秋にラピスラズリのよ
うな青い実に変わります。
一見地味で何の役にも立っていないように
見える草でもじっくり観察し、人々の身の
回りで活路を見出した先人はどんな人だっ
たのでしょう。小さき美に感服です。