淡々と・・・

淡々と過ぎていく日々、心にとまったひとこまを写真と短文で綴っています。

ヒメヒオウギズイセン(花)

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ヒメヒオウギズイセンは、大変丈夫な植物です。

今では、日本中至る所で見かける花です。

薄暗い雨の続く中でもパッと目立つ朱色の花は

遠くからでもすぐ見つけることが出来ます。

あまりに丈夫過ぎて佐賀県では条例で栽培が禁止

されていると聞きました。

この花は、ヒメトウショウブとヒオウギズイセン

を交雑してヨーロッパで生まれ、明治時代中頃に

日本に渡来したそうです。花はヒオウギズイセン

の形を受け継ぎ、弓なりに枝垂れる茎はヒメトウ

ショウブの形をよく受け継いでいます。ヒオウギ

は、檜で出来た扇、十二単を着た高貴な方が持つ

扇で、葉形が扇を広げた形に似ることからついた

ようです。

昨日は、7月になって初めて1日中晴天でした。

一斉にセミの声が聞こえだし、セミたちも待ちに

待っていたといった感じの騒がしさです。まだ、

梅雨明けではないけれどキノコだけでなくカビ

まで生えてきそうなほど太陽に当たっていなかった

身体には暑いけれど硬くなっていた奥の方がゆっく

りと緩んで来るような感覚がありました。

暑さが厳しくなると花の種類も途端に少なくなり

ます。太陽が大好きなヒマワリでさえうなだれて

ぐったりする時がこの北国でもあります。厳しい

暑さはここではせいぜいお盆までですが、数少な

い盛夏の花としてヒメヒオウギズイセンは、貴重

な存在となります。