クルミ(実)
クルミの実がだいぶ大きく目立つようになって
きました。
花の頃、雄花だけが目立ってどこに実が生るの
だろうと思った雌花は、今は大きなブドウの房
のような形になってかたまって生っています。
熟すと茶色くなって下に落ちますが、実際、私
たちが食べる部分は、この実の種を割った芯の
部分で、そのためにはこの外皮を土に埋めた
り、水に漬けておいたりして腐らせて取り除か
なければなりません。クルミを食べるというこ
とは、大変、手間がかかることなのです。
現在、お店では、すぐに食べられる状態のもの
が売られていますが、私が幼い頃は、家庭で
1個1個、硬い殻を割って中身を取り出して
食べた記憶があります。この50年位の間に、
日本では、なんでも驚くほど手軽に食べられる
ようになっていますね。
縄文時代の日本人は、食べ物を探したり、加工
するために1日の大半をを費やしていたはず
です。最初にクルミを割って食べてみようと思
った人は、とっても食べ物に困っていたのだろ
うなぁとクルミの硬い殻を見るたびに想像して
しまいます。