黄葉
雑木林には、赤く色付く木が多い林と黄色く
色付く木が多い林があります。
赤い林は、カエデやケヤキの木が多く、黄色い
林はイチョウやカツラの木が目立ちます。
ただ、カエデの仲間でもイタヤカエデの葉は、
黄色く色付くので一概には言えないところが自
然界の不思議なところです。
紅葉した林は大変美しいなぁと思いますが、私
が好きなのは黄葉した林の方です。緑色の葉で
覆われていた林が黄色くなるにつれて林の中は
段々と明るくなってきます。昨日より今日、今
日より明日と少しずつ明るくなります。そして
雨や風が通り過ぎるごとに葉を落とし最後には
幹と枝だけの林と変わります。
今はまだ雑木林の中は湿っていますが、裸にな
った木々が大半を占めるようになると乾燥した
清々した場所になります。
あんなにたくさんのキノコもどこかへ隠れてし
まい燦々と日が当たる地面が温かく感じられる
のです。
日当たりの良くなった斜面を探して日がな一日
お弁当を食べたり、ウトウトしたりして時間を
忘れて過ごすのが私のささやかな夢です。