ツバキ(花)
田んぼの方へ散歩に行く途中に我が家で「花咲
か爺さんの家」と勝手に呼んでいる場所があり
ます。
家と呼ぶには小さく、トタン作りの小屋は、今
は誰もいませんが、私の両親が引越して来たば
かりの頃は、園芸好きの男性が庭仕事を楽しむ
場所だったそうです。
本来の住居は、別の場所にあったようですが、
暖かい季節は誰にも邪魔されずに庭仕事に没頭
していたようです。
それほど広くはありませんが、季節ごとの木や
花が植えてあり、山の斜面を利用した北風の当
たらない良い場所です。
その後、男性は亡くなったようで今は時々家族
の方が掃除に来るだけですが、私と両親は散歩
の行き帰りに柵の外から目を楽しませてもらっ
ています。
前日の寒さがウソのように今日は日中暖かくな
ったので母と田んぼに行く途中、また花咲か爺
さんの庭の前を通ると小さなお猪口のような花
をつけるツバキの花が満開でした。今年はいつ
もよりだいぶ開花が早いです。こんなに寒くな
ったのにたくさんの花を咲かせています。
この世から消えても誰かを楽しませることが出
来るなんて人間ってすごいなぁと思うのはこん
な時です。