ハンノキ(実)
そろそろマンサクの花が見られるのではないか
と雑木林に行ってみました。
残念ながらまだマンサクは咲いていませんで
したが、蕾はだいぶ膨らんでいました。
斜面をウネウネと下って田んぼに下りる途中で
ハンノキの球果を見つけました。これまで何度
も通っている道なのに初めて気がつきました。
ハンノキの雄花はハシバミの雄花によく似た形
をしています。組み紐状の花穂が垂れ下がって
風に揺られて花粉を飛ばします。
雄花は、暖地では11月頃から咲き始め春まで
咲き続けるそうですが、私が見たハンノキは
まだ雄花も雌花も固い蕾でした。ハンノキの花
粉もスギ花粉と同じように花粉症の原因になる
人がいるので注意が必要です。
雄花に比べて雌花は、小さく地味で春先は目立
ちませんが、雄花の近くに存在します。雌花は
受粉すると最初は緑色の球果を作ります。この
球果は、種を飛ばし終わっても長く枝に留まり
次の雄花が咲いてくるこの時期になっても枯れ
て残っていることが多いです。
本来、ハンノキは水辺に近い場所に適応した落
葉高木ですが、この写真の木は斜面にヒョロヒ
ョロと1本だけ斜めに生えていました。
鳥にでも運ばれてちょっと違った環境に来てし
まったのかもしれませんが、それでも次世代へ
命をつなぐ営みをあきらめない姿に深く感じ入
りました。
↓ハンノキの雄花(蕾)と奥の小さな芽が雌花と思われる