マムシグサ(花)
雑木林の中はすっかり木々の葉で覆われて薄
暗くなりました。
どこにこの緑は隠れていたのだろう?と思う
ほどたくさんの緑で埋め尽くされた空間は冬
の明るい林とは別世界です。
この時期、湿っぽい緑のグラデーションを注
意深く見て歩くと、奇妙な形の花を見つける
ことが出来ます。マムシグサです。
マムシグサは、茶色ぽいものと緑色のものが
ありますが、この辺りでよく見るのは緑色の
もので、アオマムシグサです。ヘビが鎌首を
もたげたような花の形からこう呼ばれるよう
になったそうです。
の多年草で有毒植物です。花のように見える
部分は、苞(仏炎苞)という器官で実際の花
は、この中で穂状になって包まれています。
ミズバショウなどと同じ構造ですね。
ナンテンショウ属の仲間は、性転換すること
で有名で雄花から両性花さらに雌花へと環境
に合わせて変化するそうです。環境が悪い時
は雄花ばかりが存在し、気温と湿度が上がる
と雌花になり種子を作って子孫を残します。
種子は真っ赤なトウモロコシのようで晩秋の
雑木林でたまに見つけるとギョッとするほど
毒々しい色です。
昨年は、少雨だったせいか全く見かけなかっ
た花ですが、今年は適度に雨が降るため所々
で6~7個ずつ固まって咲いています。
秋に赤いトウモロコシが、見られるのを楽し
みにしています。
↓<落ち葉の上に横たわる赤い実>