アヤメ(花)
この時期、私の住む地域では田んぼのあぜ道
を歩くと、至る所にアヤメの花を見ることが
出来ます。
づれもアヤメ科の植物で花が似ているため見
分けるのが難しい花です。「いづれアヤメか
カキツバタ」と慣用句になっているほど、優
劣がつけ難い時の代名詞ですし…。
基本的に私は、水辺に生えるものはハナショ
ウブまたはカキツバタ、陸上に生えていて外
側の花びらに網目模様があるものをアヤメと
判断しています。
あぜ道のアヤメは、特に誰かが植えたわけで
はないようで日当たりの良い斜面を選ぶよう
にあちらこちらで咲いています。10輪位で群
れて咲いている様子は、真っ直ぐに伸びた茎
と相まって溌溂とした印象を受けます。
農家の方にとっては、見慣れた野草でしかな
いようで、田の草刈りの時は、無造作に刈り
取られて打ち捨てられています。拾って帰り
たい衝動に駆られますが、アヤメは、一日花
なため、活けても次の日には、萎れてしまい
ます。
田の土に還るに任せるのが、一番なのだと自
分に言い聞かせてさよならするのです。