ヘクソカズラ(花)
ヘクソカズラの早いものはもう実をつけ始め
ています。
秋が深まると金茶色に染まる実は、まだ若い
ため緑色。 花芯が赤い花と緑色の実が一緒に
見られるのは今のだけの楽しみです。
薄いピンク色の花は、お灸の形にも似ている
ためヤイトバナという別名も持っています。
若い実や葉をつぶすと悪臭が出ることからこ
のような名前がついたと言われていますが、
晩秋になって枯れたものには悪臭はありませ
ん。悪臭を放つのは、生き物に食べられるこ
とを防ぐための進化と言われていますが、最
近はホシホウジャクというスズメガの一種の
幼虫がヘクソカズラを食べることがわかって
います。
生存競争の勝者となるためには日々、進化す
る努力を怠ってはならないのです。この競争
から脱落すればそれは即、絶滅を意味するの
ですから。
なかなか明るい兆しが見えて来ないコロナウ
ィルスとの戦いも、諦めは人類の絶滅につな
がります。平和な時はお山の大将だったとし
ても本当はか弱い生命体であることを肝に銘
じて出来ることをやり続けなければ、と野山
を見ていて思うのです。