イヌタデ(花)
今年も野原のあちらこちらでイヌタデが群落
を作っています。
私の住む地域は、季節の変わり目は曇天が多
くなんとなくドンヨリした天気が続きます。
そのため野原のイヌタデもしっとりと露を含
んで濡れていることが多いです。
イヌタデは、実際は春から秋まで長い期間花
を咲かせ続けていますが、アカマンマと呼ば
れる場合は俳句では秋の季語としているそう
なので私も秋の花に分類しています。
日本中の野山、畑など土のある場所にいつの
間にかはびこって農家の人にとっては憎っく
き雑草です。1年の間に何度も何度も草刈り
が入り、刈り取られていますがまた生えてき
ます。
秋が深まり、霜が降りるようになるとイヌタ
デの葉や茎は赤く紅葉してきます。少し遠く
から群落の様子を眺めると草モミジとなった
イヌタデの草むらは、滲んだような優し気な
紅色となって横たわっています。
1つ1つは小さなイヌタデですが、生命力の
強さと多面的な美しさを知った今、雑草と呼
ばれる花であってもいつまでも野原にあって
欲しいと私は思うのです。