キノコ20
このところ雨が多いので田んぼの土手にキノ
コが生えてきました。白い真ん丸の傘は、野
菜売り場に並んでいるマッシュルームにそっ
くりです。すぐ隣の傘の開く前の幼いキノコ
は、ただの棒状の軸を付き出しています。
田んぼの周囲は稲刈りが終わって広々として
います。もう咲いている花もあまりなく緑色
の草が思い思いに茂っているだけです。
野生のキノコは、私のような素人が同定する
のは難しいのでとっくに名前を調べるのはあ
きらめています。もちろん採取して食べるの
も危ないのでしません。ただ眺めて写真を撮
って楽しむもの。
私達がキノコとして認識している地上に現れ
た部分はキノコにとっては胞子を拡散するた
めの器官です。実際のキノコの本体は、実は
地中に網の目のように張り巡らされた菌糸の
塊なのです。
キノコやシダ、粘菌など胞子で繁殖している
菌類は不思議な生き物です。植物でも動物で
もないのに両者の長所を合わせもって生きて
います。秋がキノコの季節と言われています
が、私の住む地域は気温が低いためか梅雨時
の方が種類はたくさん見られます。今はもう
キノコが成長するには寒すぎるのです。
時々姿を地上に見せて不思議な生態を垣間見
せてくれる愛らしい存在です。