ワルナスビ(実)
今年もワルナスビの黄色い実が、歩道脇にた
くさん実っています。
私が見るワルナスビは、毎年決まった場所に
生えるもので日当たりの良い斜面の一角に集
中しています。
この時期、歩道脇は植え込みのサツキ以外何
も生えていません。ススキやエノコログサな
どもすっかり枯れ、この黄色い実だけが目立
っているのです。ほんの10mにも満たない場
所にたくさんの実をつけてなんだか昨年より
増えているように感じられます。
ワルナスビは、明治時代頃、牧草に混入して
日本にやって来たと考えられています。実の
中の種と地下茎からの両方で増殖するため繁
殖力が大変旺盛です。また、葉や茎にトゲが
あるため牧草に混ざっていると家畜たちは舌
に刺さって痛いため食欲が落ちたり、人が抜
き取ろうとする際には手にケガをするおそれ
があります。
この歩道は一応通学路になっていますが、子
供たちは行きも帰りも反対側の歩道を歩くの
でほとんど人が歩きません。その上、日当た
りが良いためワルナスビにとっては格好の生
息地なのです。
私以外ほとんど目に留める人がいないこの場
所で、着々とワルナスビは日本の領土を侵略
しているように見えます。