ハマナス(花)
今年もハマナスの季節が来ました。
春先の黒い枝ばかりの頃はどこにも花芽らし
きものは見えませんが、気温が上がるにつれ
て葉が出てその葉の間から蕾が現れます。
朝の散歩の時、ハマナスの花はまだ開いてい
ません。でも、今日これから咲く準備の出来
た蕾が気温が上がるのを今か今かと待ってい
ます。ショッキングピンクの蕾の色は、外来
の園芸品種のバラに負けないほど鮮やかで花
が開く前から十分に美しい。
ハマナスは、冷涼な気候を好む植物のため日
根県が南限といわれていました。かつては海
岸付近の砂地に自生していた植物ですが、今
はそれも減少し、品種改良が進んでもっと南
の地域でも見られることがあります。
この季節、私の住む地方では白や緑色の花が
ほとんどになります。その中でこのハマナス
の鮮やかな色は唯一目立つ色です。そのため
か、花の周りにはクマバチやマルハナバチな
どが盛んに飛び回り、まだ開いていない花に
まで無理やり潜り込んでいきます。
長く厳しい冬を乗り越えて咲く、緋色の花は
どんな生き物をも惹きつけてやまない魅力を
持っているのでしょう。